夏の夜空を飾る花火は壮大で幻想的でそして、とにかく美しいの一言に尽きますよね。
毎年夏には地元の花火大会へ、そして各地で開かれるイベントへでかける方も多いと思います。
日本では、年間で150以上の花火大会が行われています。それほど日本人に馴染みの深いものですよね。子供の頃の花火の思い出は誰にもあるかと思いますが、それにつながっているのかもしれません。
お家で家族でやった花火、手に持って楽しめるものは子供心に、そして大人にとってもウキウキしてしまうもの。
ところで、その花火の起源はご存知ですか?
日本の夏の風物詩だし、起源は日本でしょ?と思っている方もい多いと思います。確かに日本の花火は独創性もあり、打ち上がる姿自体が大変美しく有名です。
私は以前、海外で何度か花火を見たことがあるのですが、迫力もあり美しいことはもちろん間違いがいはないのですが、仕掛けの細やかさや、繊細さはやはり日本のものに及ばないかな、と個人的に思いました。
でも、花火の起源は日本ではないのです。
ではどこがルーツなのでしょうか?
今回は花火をより一層楽しめるように、花火の起源についてここでおさらいしてみたいと思います。
最初に日本での花火の位置付けについて少し触れておくと、日本の花火はお盆と密接な関係があると言えます。
お盆の期間は、一般的に8月13日から16日で、年に一度、祖先の霊が家族の元に帰ってくる期間とされています。お盆の初日、13日には、先祖の霊が迷わずに家に帰って来られるように迎え火を焚くということから13日を迎え盆といい、16日に、先祖の霊を送り出すための火を焚くことから16日を送り盆といいます。
この送り盆は、精霊送りとも言われていて、京都の大文字焼きは有名な送り火の一つです。そして各地でこの日には灯籠流しが行われていると思います。幻想的なこのイベントはお盆のこの時期だからこその特別なもの。元々は先祖を送る、ということで始まったのが花火だったわけですが、時を経て夏のイベントとして定着して行ったというわけです。
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発祥の地は中国?
では、花火はどこから来たものなのでしょうか?この起源は、中国と言われています。
まず、硫黄、硝石と炭を交ぜて燃やすと、爆発が起こる、火薬ができるということが発見されて、それが花火へと進化していったきっかけとなりました。
はじめは、のろしとして使われた火薬は、戦いの時の武器に使用され、爆竹のようなものが12世紀中ごろに作られ、これが花火の原型になりました。その後、中国からシルクロードを渡りヨーロッパに広がり、ここでも戦い用の道具として使われ世界中に広がっていったというわけです。
元々は観賞用ではなかった?
もともと武器として使われたこの花火の原型ですが、やがて観賞用として作られ、使われるようになりました。
14世紀後半のイタリアのフィレンツェで、キリスト教の祝祭などに使用されたのが観賞用の花火の始まりとされておて、やがてヨーロッパ中に広まっていきました。そして大航海時代にになると、花火や、火薬は世界各地へと広がりを見せました。
それが始まりとなり、やがて日本にも火薬と鉄砲が伝来されたことにより、広まっていくことになります。はじめは日本でも、のろし、鉄砲、そして大砲など戦いのために使われました。
鑑賞用に作られるようになったのは、のち1613年で、徳川家康のために初めて披露されたと言われています。
これを見た家康が、花火の美しさに感動し、鉄砲隊に花火の製造を命じました。そして、観賞用の花火がたくさん作られ、また売られるようになったということです。
また、他には、伊達政宗が日本で初めて花火を見た、という説もあるそうです。
それによると、1589年に、米沢城で中国人が献上した花火を見た、とされています。
何れにしても、時を経て改良に改良が重ねられ、今現在私たちが見ることができるあの美しい花火へと変化していったのです。こういった出来事をきっかけに花火が庶民の間にも広がり人気になっていきました。
そこで花火師が登場するようになったのです。
有名な花火師といったら、「鍵屋」。花火を上げ時に「たまやー、かぎやー」と声をあげますがこれは花火師の名前のことです。
鍵屋はその時代の人気の花火師で、大成長を遂げ、のちに暖簾分けをし「たまや」が生まれます。この二つの花火師が、現在の隅田川の花火大会(両国の川開き)で競演し、川開きを盛り上げました。
日本では、江戸で始まった花火が全国に広がり、やがて先祖供養の意味合いで、またお祭りをより盛り上げるものとして打ち上げられるようになり、花火の技術も上がり現在に至っても人々を魅了しているというわけです。
花火の意味と歴史を知るとより感慨深くなるかも
なるほどという歴史とその意味が花火にはあったのですね。これを知るとより花火を鑑賞すると感慨深さが出てくるかも。次回花火を見る時はこのことも思い出して見るよよりその美しさにも感動してしまいそうですね。
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