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風鈴っていつからいつまで飾るの?夏の風物詩・風鈴を深掘り!

投稿日:2018年6月10日 更新日:

最近の風鈴は可愛い物から古典的な風情のあるものまで、いろいろなデザインのものがありますよね。

私も小さいころ買ってもらった金魚の可愛い風鈴を夏には吊るして楽しみ、秋には大切に箱にしまって保管したものです。

今では両親が、ドイツ製の風鈴と、南部風鈴を買ってきては吊り下げ、きれいな音を聞き、涼を楽しんでいます。そんな身近な風鈴ですが、風鈴の起源はどのようなものなのでしょうか?

いつからいつまで飾るのが良いのでしょうか?また、ご当地風鈴にはどのようなものがあるのでしょうか?

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夏と言えば風鈴!でもこれっていつからあるの?風鈴の歴史を調べてみた!

「江戸風鈴」や「南部風鈴」があるため、起源は日本なのかなと勘違いしてしまいそうですが、実は中国が風鈴の起源です。仏教と一緒に日本に伝来したと言われています。

そして、元々風鈴は風情のためではない魔除け発祥だったのです!中国では竹に風鈴をくくり付け、音の鳴り方や風の流れで、吉凶を占う道具として使っていて、「風鐸(ふうたく)」と呼ばれていました。

それが日本に入ってきましたが、風鈴(風鐸)は、初めはお寺で使われていました。寺院のお堂の軒先の四隅に、吊り下げられている風鈴よりは少し大きめの、青銅製の釣鐘のようなものをご覧になったことはありませんか?

これが、「風鐸」!

カランカランとやや鈍い音で邪気を払う役目をするのです。この邪気払いの音が聞こえている範囲は聖域で災いが起こらないと、邪気が寺院に寄り付かないよう、四隅に吊り下げられているそうです。

陰陽師が活躍していた平安時代に、色々な天変地異や火災、病気などを、邪気のせいだと考えた貴族たちが、このお寺のように、自分の家にも「風鐸」を吊るしたのが、家の軒先にぶら下げる「風鈴」の始まりとされているようです。

風が流行病を連れて来たり、怪しい妖気や霊を伴ってきたりと、カランカランと乾いた音を立てる風鐸は、夏よりは、木枯らしや不吉な風が吹く冬が似合います。

昔の日本の家屋は火災に弱かったので、山火事などへの恐れもあったのでしょう。

厄除けの風鐸が季節に関係なく、夏に涼しさをもたらす風鈴になったのは、江戸時代だそうです。

ガラスでできた「江戸風鈴」が代表ですね。青銅の仏教の「宗教儀式のための法具」から、夏の涼が感じられる「ガラス製」への変化も、日本人にとっての風鈴の意味を変えました。

長崎からビードロが伝わり、贅沢品だったガラス製品が商家をはじめ、豊かになった町民に親しまれるようになりました。

なぜ、夏に吊り下げるようになったのか?

それは、江戸の代名詞「蕎麦」屋、「風鈴蕎麦」と呼ばれる蕎麦屋が現れたのが起因です。「風鈴蕎麦」とは、当時の蕎麦屋は、肩に天秤棒で、屋台をかついで売り歩かれていました。

それまでの屋台の蕎麦屋は夜に売られていて、「夜鷹(よたか)蕎麦」と呼ばれていました。その蕎麦屋と差別化するべく、そばに加薬(かやく・ネギなど)の薬味を添え、きれいな容器を使い、ワンランク上の贅沢そばとして、

江戸っ子に売り出されました。このとき、江戸っ子の興味を引くために、お店のディスプレイとして屋台に吊り下げられたのが、ガラス製の風鈴です。清潔でおいしく、贅沢な江戸の新しい蕎麦の目印として掲げられたのです。

そのチリンチリンという音で、遠くまでトレンディな「風鈴蕎麦屋」は存在をアピールできます。

やがて、それを真似するところが増えて、風鈴そのものが、夏の季節が感じられる生活道具として、普及し始めました。

江戸の町では、納豆屋、アサリ売り、氷屋、鋳掛屋、研ぎ屋、薬売りなどなど、それぞれが大きな声で物を売りました。その中で、風鈴屋は風鈴の音色そのものでアピールをしていたようです。

そして、秋になると、「鈴虫屋」が登場します。

そうです!風鈴の音色と鈴虫は、バッティングするのです!そのため、風鈴は秋の虫が泣き始めたらしまうべきなのです。

風鈴は、暑い夏の中で、音で涼味を感じるもの。虫の音が聞こえ始めたら、季節は移り変わったと考えましょう。

風鈴を軒先から外し、今度は日毎に深まる秋の気配を、虫の音などで感じるのが、風流な暮らし方といえるのではないでしょうか。

風鈴を飾るのはいつから?風鈴のしきたりと種類も紹介します!

梅雨の真っ最中から出したいという方もいらっしゃるようですが、やはり梅雨が明けてから飾る方が風情があるでしょう。

鈴虫の声が聞こえてくるようになるとしまうのがいいようです。

風鈴のしきたりというのは特にないようですが、最近は集合住宅や近隣への配慮などから、気軽に風鈴を付けられない場合もあります。

そこで登場したのが、消音機能付きの風鈴です。

普段は真鍮の美しい音色が楽しめますが、音を消したいときは下の短冊を引っ張ります。すると音を鳴らす舌(ぜつ)が固定されるため、揺れても音が鳴りません。音を鳴らしたいときは、同じように短冊を引っ張るだけでいいのです。照明器具の様な簡単操作で、オンとオフに切り替えられます。

日本各地にあるご当地風鈴を紹介します。

【江戸風鈴】

色鮮やかな絵付けが楽しめる、ガラス製の江戸工芸品。

【南部風鈴】

岩手工芸品。南部鉄器が奏でる澄んだ音色が特徴。

【越前焼風鈴】

福井工芸品。風情を感じさせる高い音色が特徴。

【備前焼風鈴】

岡山工芸品。日本六古窯の備前焼の深く心地よい音色です。

【駿河竹千筋細工風鈴】

静岡工芸品。通常の竹細工と違い、とても繊細な作りです。

【琉球ガラス風鈴】

沖縄工芸品。色鮮やかな気泡が織りなす琉球ガラス製です。

まとめ

如何でしたか?現代のガラスの風鈴の起源は江戸時代のようですが、もっとさかのぼるとお寺の厄除けの風鐸だそうです。

厄除けの時代と、商売に使われていた時代があったなんて驚きですね!ことしももうすぐ梅雨に入ります。梅雨が明けたら夏本番!マンションなどでは近所迷惑ということも考慮に入れなければなりませんが、消音機能のついた風鈴も出ています。

色々な種類のある、涼しい風鈴の音色を聞いて、季節感を楽しみましょう!

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