もう数カ月もすれば、ひな祭りがやってきますね。
ひな祭りと言えばひな人形を飾って、甘酒やちらし寿司などで飲食して楽しむ女の子のお祝いをする日ですね。
そのひな祭りに飾られているのが菱餅と言われる三色で菱形の飾りですが、みなさん見たことはありますよね?
私は、小学生の頃に学校給食でひな祭りの日に菱餅の形をした美味しいゼリーが毎年出てきたので菱餅には思い入れが強いです(笑)
そんな、ひな祭りの定番な菱形の三色飾り『菱餅』ですが、この菱餅って、どういう理由でひな祭りの定番になったのですかね?
今回は、菱餅について「なぜ菱餅を飾るのか」「菱餅の形にどんな意味があるのか」について取り上げていきたいと思います。
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なぜ菱餅を飾るの?
昔の中国の『上巳節』と呼ばれる厄祓い行事に倣いひな祭りに菱餅を食べるようになったと言われています。
ひな祭りが始まったのも、中国の『上巳節』に倣ったもののようです。
上巳節には『母子草(ハハコグサ)』を混ぜた草餅を食べるという風習があり、日本でもひな祭りに厄祓いで草餅を食べるようになりました。
(※母子草は別名『御形(ゴギョウ)』で七草粥でおなじみ春の七草のひとつになります。)
しかし、日本では母子草を餅に混ぜてつくのは『臼と杵で母と子をつくので縁起が悪い』と言うことから、母子草に代わり蓬(ヨモギ)を使うようになりました。
蓬(ヨモギ)には邪気を祓うという謂れがもともとあったので、ひな祭りの本来の意味でもある『厄祓い・邪気祓い』に通じる薬草でした。
菱餅は、厄祓いをするために食べる草餅がルーツだったようです。
そして、菱餅がひな祭りで飾られたのは江戸時代に入った頃からでした。この頃から菱(ヒシ)の実を入った白いお餅を加え、緑と白の2色の菱餅になります。
それから、お正月の鏡餅に倣い、ひな祭りにひし餅を飾るようになります。この2色で飾られていた菱餅が、次に3色に変わりました。それは明治に入ったころの事でした。
最初は緑一色だった菱形ですらない草餅だったのが、このような流れを経て、今のような菱形で3色の菱餅に変化したのですね。
菱餅には本来の意味合いの『邪気祓い』だけではなくて、その他の理由や願いもあるのですね。
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あの形にはどんな意味があるの?
子孫繁栄を願う?
菱餅は、もともと3角形だったそうです。
しかし、菱形した方が子孫繁栄に良いと言うことから、子孫繁栄を願い菱形になった。
さらに、菱(ひし)の実を食べた仙人が長生きだったことから、長生きもできるということから、菱形になったと言われます。
魔除けのため?
菱(ひし)という草があり、菱の実には鋭く固いとげがあり、このとげが魔除けになることがありました。
さらに、菱餅の色にも魔除けの意味があるので、悪い物から守られ健康で長生きもできる縁起もので使われていた。
歯固めの儀式?
昔の新年を迎える行事には歯固めの儀式という行事があったそうです。
それは、平安時代に新年に桃色の餅、白みそで作った餡、ごぼうなどを包んだ食べ物を食べていたという行事で、新年ということで、おせち料理で食べられていたようです。
菱餅って何も考えずに見ていましたが、こうして調べてみると菱餅はただの飾りではなく現在までに時の経過を経るうちに、色々進化してきた歴史があったのですね。
菱餅は、もともとは草餅から始まっているのですね。そこにひな祭りらしい縁起のいい意味が込められていき、現在の三色で菱形の菱餅に変わっていくのが楽しいですよね。
これからは、菱餅を見たら普通には食べられませんよ。
みんなに菱餅雑学を披露してしまいそうです。
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最後に
古来より、無病息災・幸福を叶えるために色んな人が思いを込めた、とても縁起のいい菱餅を今回のひな祭りでは、ぜひキレイに飾ってあげてください。