カーネーションといえば、母の日を象徴する花。
皆さんの中でも毎年カーネーションを母の日に
プレゼントするという方も多いでしょう。
そういう意味でもカーネーションは世界的に
馴染みがある花でもありますよね。
カーネーションの全般の花言葉は、「無垢で深い愛」。
たくさんの色の種類のあるカーネーションは、
色別にも花言葉があるのでここでご紹介すると、
• 赤いカーネーションは「母への愛」「愛を信じる」
• 白いカーネーションは「純粋な愛」「私の愛は生きています」
• ピンクのカーネーションは「女性の愛」「美しいしぐさ」「熱愛」
• 黄色いカーネーションは「軽蔑」
• 紫のカーネーションは「気品」「誇り」などです。
•
母の日の、赤いカーネーションはおなじみですね。
この母の日にカーネーションを贈るようになった
歴史は、アメリカの南北戦争時代に遡ります。
この戦争当時、アンジャービスという女性が、
母の仕事の日、として負傷兵の手当てを敵味方関係なく
行うという活動をしました。
彼女が亡くなってから、娘のアンナジャービスが
亡き母を偲び、教会で記念の催しを開いたときに、
母親が好きだった白いカーネーションを配ったのが
やがて「母の日」へとつながっていき、以来、
母の日のシンボルの花としてカーネーションを
プレゼントするという風習が広がって行きました。
この時配られたのは、白いカーネーションだった
のですが、アンナジャービスの母親は亡くなって
いたので、同じ白は縁起が悪いだろうということで、
母親が健在という場合には「赤いカーネーション」を
贈るようにしましょう、としたそうです。
それが、母の日に関する赤いカーネーションと
白いカーネーションの意味の違いになりました。
そしてアメリカで、1914年に、5月の第二日曜日を
母の日と設定され、それがやがて世界中に広まり、
日本では1950年頃から、この日を母の日とする
ようになっていきました。
そんな素敵なストーリーのあるカーネーション。
今回はカーネーションの名前の由来について
ご紹介したいと思います。
カーネーションの名前の由来
ではここでカーネーションの名前の由来についてご紹介いたします。
カーネーションは英語で「carnationカーネーション」
です。
「corona」は冠という意味があり、その昔、王家では、
代々受け継がれている冠を王様がかぶっていましたが、
これを「カーネーション」と言います。
その冠の形に似ていることから、「カーネーション」と
名前がつけられた、という説があります。
またもう一つの説があって、これはラテン語から
来ています。
ラテン語では肉のことを「caro」。そして英語の語源は
「carn-」。これは肉の意味があり、
• cannibal「食人種」
• carnival「カーニバル、謝肉祭 」
• carnivore「食肉動物」
などの語源になっています。なぜ肉?と思いますが、
カーネーションの色が肉の色に似ているからcarnation、
とつけられたという説もあります。
どちらにしても、とても興味深い意味があるのですね。
またカーネーションは、ローマ神話にも登場して
います。
このストーリーをご紹介すると、その昔ローマに
カーネーションの冠作りの名人、ソニクスという
娘が暮らしていて、この娘はアポロの祭壇も美しく
飾ったりしていました。
しかしある時、ソニクスを妬んだものに殺されて
しまいます。
その後、彼女の生前してくれていたことに感謝し、
太陽神アポロがお礼として彼女をカーネーション
に変えて弔ったというものです。
また、カーネーションは、ヨーロッパでは、
十字架にかけられ、処刑されたキリストを
見送った聖母マリアが落とした涙の後から
生えた花、という言い伝えもあります。
先ほども触れたカーネーションの花言葉は、
赤は「愛を信じる」、「母への愛」、白は
「私の愛は生きている」。
まさに大切な母親に贈る花として最適という
ことがわかりますね。
漢字で書けるの?
たくさんの花は漢字でも表現されていますね。
「バラ」薔薇、「コスモス」秋桜、「アジサイ」
紫陽花、「タンポポ」蒲公英など。ユニークな
ものや、読めるけれど書けないものがたくさん
あります。
ではカーネーションは漢字でかけるのでしょうか?
漢字に当てはめることはできるのでしょうか?
カーネーションはナデシコ科の花で、別名が、
オランダナデシコ「和蘭撫子」、「和蘭瞿麦」
ジャコウナデシコ「麝香撫子」、「麝香瞿麦」、
オランダセキチク「和蘭石竹」となります。
カーネーションそのものに対応する漢字はないようです。
また漢字を使う中国ではどのように表している
かというと、漢名ではカーネーションは石竹科と
いう科に属し、漢字は「紅花瞿麥」です。
カーネーションはストーリーも歴史も興味深い
カーネーション=母の日というのが一般的なイメージ
としてありますが、その歴史を知るとより深い意味が
あったことがわかりますね。
今まで、母の日になんとなく選んでいたカーネーションも、
今度の母の日にはもっと身近に感じられるかもしれません。
花にはそれぞれ花言葉もあって、その意味を知ると、
その一つ一つの花に、より深いストーリー性を感じ
られます。
そして特別な機会にお花を贈ることは、とても意味深く
ロマンティックなことなのですね。
プレゼントするときは、花言葉もチェックして
メッセージが伝わるように、そして勘違いのない
ようにしないといけませんね。