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彼岸花は2回あるお彼岸の春と秋に咲く?

投稿日:2018年12月27日 更新日:

皆さんはお彼岸(ひがん)って何の日だかご存知ですよね?
お彼岸とは仏教の言葉で、生死の迷いを河や海にたとえた、その向こう岸のことを言い、
悟りの境地のことを言います。ちなみに此岸(しがん)は同じく仏語で、
迷いの世界、悩み多い現実の世界、この世をさします。

そのような背景の意味を持つ彼岸の花、彼岸花ですが、
彼岸花と言う名の通りお彼岸に咲く花なのでしょうか?
今回はこの彼岸花について色々と考察してみました。

彼岸花は秋にしか咲かない?では春は?


お彼岸には普通お花をお供えするものです。
その時によく知られている彼岸花は「曼殊沙華(まんじゅしゃげ)」ですね。
この花は秋の彼岸花として知られています。
その色は鮮やかな赤色のものが有名ですが、
その他にも白、黄色、ピンクなど様々な種類の色があります。

古来よりお彼岸の時期に咲き、墓地の近くでよく見かけることから
その名前が連想されるようになったようです。

別名「死人花(しびとばな)」、「地獄花(じごくばな)」などと縁起の悪い別名を持ちますが、
これはその咲き方が普通ではないことから来ている様です。

その咲き方とは、花が咲いた後から葉が伸び出し、秋に咲いては春に枯れるという、
普通の花とはサイクルが逆さになっている特徴を持っていることです。
花と葉を一緒に見る事がないことから、葉見ず、花見ず、と呼ばれて、
気味の悪いイメージを持つ花でもあります。その球根には猛毒があり、
むやみに触れることの無いようにそのような名前が付けられたとも言われています。

ならば、春の彼岸花ってないのでしょうか?もちろんあります。
春の彼岸花として有名なのは「彼岸桜」でしょう。
彼岸桜は普通の桜より早めにお彼岸の頃に咲くのでそのように呼ばれているのです。
一方「キンセンカ」も色鮮やかな花を咲かせることで有名です。

春、秋それぞれのお供え物の花、供物は何?


お彼岸は先にも述べたように春と秋の年に2回あります。
それぞれ「春の彼岸」、「秋の彼岸」と呼びます。

春は、春分の日(大体3月20日頃)を、秋は、秋分の日(大体9月23日ごろ)を中日とし、その前後の3日を合わせて7日間を「彼岸」と呼びます。
特に、彼岸の初日を「彼岸の入り」、その最終日を「彼岸の明け」と呼びます。

「彼岸」をもう少し詳しく説明すると、
仏教用語で、「あの世」つまり「仏の住む世界」を意味します。
仏教の世界では、極楽浄土は「西方」にあると考え、
太陽が真西に沈む春の春分と秋の秋分の日の前後は、
ご先祖様が住む極楽と現世が近づく期間として、
「彼岸」(あの世)と「此岸」(この世)が最も通りやすくなるとされており、
又、あの世へ思いが届きやすくなるとも言われ、この期間に御先祖様に感謝する気持ちを持ち、お墓参りする風習に重きをなすことが大切な行事であるとされています。

◆お彼岸のお供え
お彼岸のお供え物として、「ぼたもち」や「おはぎ」がよく供えられますが、
春と秋でお供え物に違いってあるのでしょうか?
お彼岸にお供えするものに、守らなくてはならない決まりと言ったものはありません。
故人が好きだったものや、季節の果物、和菓子などをお供えする人もいます。
要は気持ちの問題でしょう。

◆ぼたもちとおはぎ
お彼岸の定番の供え物として「ぼたもち」や「おはぎ」があります。
材料も作り方も、見た感じも全く同じですが、季節の花に合わせて名前のみ変わります。
春のお彼岸には「牡丹餅(ぼたもち)」、
秋のお彼岸には「お萩(おはぎ)」としてお供えされるのです。
一説によると、こしあんで作るのが「ぼたもち」、粒あんで作るのが「おはぎ」、
その他にも、米粒の残っているのが「おはぎ」、
餅状になっているのが「ぼたもち」、などと言う説がありますが、
「ぼたもち」も「おはぎ」も指すのは同じものです。

その他にも、「おはぎ」は春に供える「ぼたもち」よりも、
少し小ぶりに作ると言われることもありますが、
今現在では、それほど違いというものはありません。

◆ぼたもちやおはぎをお彼岸にお供えする理由
「なぜ、お彼岸にぼたもちやおはぎをお供えするのか?」、
その理由はあずきの赤い色には魔よけの効き目があると古来よりの信仰があり、
邪気を払ってくれる食べ物としてご先祖へのお供え物とされてきたことによるものです。

普段に仏壇にお供え物をしている場合でも、
お彼岸の時にはいつもより少々立派なお供え物をするのが一般的です。
お花を飾り、ぼたもちやおはぎに加えて精進料理を仏壇のお膳にお供えします。
お墓参りの時も同様です。
お墓参りの時にお供えした物は家に持ち帰って、
仏壇にお供えしたものもなるだけ早めに下げます。
そして「仏様のおさがり」として食べること自体が供養になるとされています。
※日にちが経ったものや、みずみずしさを失って固くなったお餅などは
無理して食べずに処分してしまいましょう。

まとめ


「お彼岸」とは太陽が真西に沈む春と秋、すなわち春分の日と秋分の日を言うのですね。
春分の日と秋分の日はどう違うのか、何が違うのかとお思いになる方もいるかもしれませんが、基本的に大きな違いはありません。
ただ、本文でも触れたように、太陽が真西に沈むのが春分と秋分の日になるわけで、
仏教で極楽浄土は西方にあるとされているので、
その日が一年で最も極楽に近づくことになります。
つまりあの世とこの世が最も近づくと言うわけです。
そういうわけでこの「お彼岸」の日に、仏教ではお墓参りに行くという風習があるのです。
彼岸花はこのお彼岸の日近くに咲く花として、古来より珍重されてきた花です。
「お彼岸」の意味を知ることで、
それにまつわる行事や風習もより理解できたのではないでしょうか?
春と秋の彼岸花の来歴もご理解いただけたら幸いです。

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