「晦日祓い」という言葉、行事はご存知ですか?何となく聞いたことはある、もしくは「大晦日」はよく知っているけど「晦日」とはよく分からないという方もいるかと思います。
まずみなさんは、その大晦日にどんなことをしますか?
初めに大掃除をしてお部屋中をすっきりとさせてから、買い物に行っておせち料理の準備をした後は、一家団欒。
好きな料理、特別なご馳走を家族で食べたり、お酒を飲みながら「あんなことも、こんなこともあったね。」と今年あった様々な出来事を振り返ったりすることでしょう。
また、くつろぎながら年末恒例のテレビを見たり、そして除夜の鐘を聞きながらの年越しそばも欠かせないかも。
と、様々することが思い浮かぶことでしょう。
この「大晦日」にする行事の一つに「晦日祓い」というのがあります。
地域によっては、旧正月や、節分時に行うこともありますが、一般的に行われているのが「大晦日」の「晦日祓い」。
これを知って、そして正しいやり方で新年を迎える準備をしたいですね。
今回は「晦日祓い」についておさらい、そしてそのやり方についてご案内いたします。
晦日払いってそもそも何?
では初めにそもそも「晦日祓い」とは?というところからお話しいたします。
「晦日祓い」とは、「厄落とし」の行事として、商売繁盛の祈願や、家族が健康で幸せに生活できるように、という願いを込めて行われるもの。
「晦日」とは月末という意味があり、毎年12回の晦日があるわけですが、その一年の締めくくりが「大晦日」となるわけです。
年末最後の日に行う「晦日祓い」はその意味で、年の締めくくりにふさわしい行事になるわけですね。
ちなみに、月末という意味の「みそか」は、よくスーパーなどで「みそか市」と言って特売日になったりしていますよね。そのことからもこの「晦日市」とは月末のセールということがわかるかと思います。
ちょっと身近になってきた感じがしませんか?
晦日祓いのやり方は?
「晦日祓い」とは、厄払い。一年の間に家の中に溜まってしまった悪い気を払ったり、家の外に出すということで、厄、そして災いをはらうという行事です。
悪いものをなくしすっきりとさせて新年を迎えるという、その年の締めくくりにふさわしいイベントですね。
そのやり方は、まず家の大掃除をして神棚の掃除も終えた大晦日に行います。
神棚にお供えした祓え串で、神棚を初めにお祓いし清めます。この祓え串とは、神社でよく見かける玉串のことで、細い木に細かく切った和紙をつけたもののことです。
神棚をお祓いした後は、家の中にある全ての部屋を、この祓い串でお祓いをしていきます。
これは、その家の代表者が行い、部屋が終わったら、家族をお祓いするという順番です。
そしてすべてを終えたら、祓え串を家の外に出し、北東、または南東の方角に立てておきます。鬼門であることから、鬼門除けの意味で、この方角に立てるようになっています。
そして立てた祓い串は、片付けずにそのままにしておくのが習慣になっているそうです。
また、ずっと置いておけないような場合は、のちに神社へ持って言ってお焚き上げしてもらうというところもあるようです。
これで一年の厄を祓い、新年をリフレッシュした気持ちで迎えられるというもの。それが「晦日祓い」のやり方ということになります。
なんとなくこれなら我が家でもできそう!と思いませんか?
「晦日祓い」をして新鮮な気持ちで新年を迎えたい
あっという間の一年。振り返る間も無く過ぎ去ってしまうのが現状、という方が多いかと思います。
でも、一年無事に過ごせた感謝と、新しく迎える一年も健康で、心も豊かに過ごせるように、何か伝統的な行事を行うことはとても素敵なことですね。
縁起をかつぎたい、または今年は大変だったから邪気を払って希望に満ちた新年を迎えたい、という方もぜひやってみてほしいですね。きっと素敵な一年になるはず。