子供の頃の大イベントの一つ、運動会を心待ちにしてらっしゃった方も多いと思います。
そんな運動会、昔は秋が多かったのに、最近は春に実施しているところが多くなっているのはご存知でしょうか?
「運動会は秋!じゃないの?」
「春にする学校が増えてるってどういうこと?」
「そもそも、運動会っていつ頃からあったの?」
「何月にするのが一般的だったの?」
・・・そこで、運動会の歴史を調べてみました!
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運動会の開催時期と歴史
小学校で保護者が参加して盛り上がる行事といえば学芸会や運動会ですね。
特に運動会は、借り物競争や二人三脚など、親子で協力する競技種目も多く、家族全員で楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。
一昔前の昭和の時代の運動会といえば秋、それも10月10日に開催するものというイメージがありました。俳句でも「運動会」は秋の季語です。
ところが、平成以降、運動会を春(5~6月)に行う学校が多くなりました。当たり前に感じている運動会ですが、いつから始まったのでしょうか?
運動会の始まり
日本で最初に運動会が行われたのは1874年のことで、当時の海軍兵学校で競闘遊戯会が行われました。その後、1878年に札幌農学校で遊技会が開催され、北海道内の小中学校に広がりました。
実際に運動会が定着したのは、文部省が体育の集団訓練のために学校で運動会を行うよう指導するようになったからです。
運動会の移り変わり
運動会は学校だけでなく、会社や地域などでも行われています。地域社会の連帯感を強めるために、町内運動会などが盛んに行われていました。
学校の運動会でよく見かける、組体操やマスゲーム、ダンスなど集団で演技する種目は 集団行動の訓練になっていますが、軍隊的な入場行進が批判されていた時期もありました。
1980年代後半には競技での順位や勝負が子どもたちに優劣感を与えると、順位や勝敗を付けないようにした学校もありました。現在、小学校などでは通常授業の成果発表の場と位置付けている所が多いようです。
時代の流れによって変化されつつある運動会。もともと、運動会は、参加するすべての人々のためのお祭りだったということから、参加者もともに楽しむ工夫がされているのだと思います。
大怪我の可能性から組体操や騎馬戦がなくなったり、昔にはなかった問題もあげられますが、練習した分が結果にあらわれる楽しさが味わえる運動会であってほしいです。
安全面に考慮しながら、子ども達の体力づくりの強化ができるといいですね。
ところで、春に運動会を行う学校が増えましたが、そのメリットは何なのでしょうか?また、秋に開催することのメリットはあるのでしょうか?
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春に運動会がある場合
メリット
春開催が増えた理由のひとつは、2学期の行事の分散化のためです。秋はほかにも文化祭、合唱コンクールなど学校行事がありますよね。写生大会があって、市の作品展に出品したりしてて・・・。
そう考えると、以前から秋は忙しかったのかも!?
また、ゆとり教育あらため学習時間を増やしていこうという中、授業時間数が不足しており行事にかける時間が確保できず、簡易な春の運動会を実施するケースもあるようです。
そして最近の耐震工事で、学校の補修・改修工事は、年度による予算の関係で、基本的に夏休みから及び夏休み以降からの工事が多く、工事の関係でグランドを使う場合、運動会ができないので春に開催、そのまま次年度も春開催にする学校もあるようですね。
秋の運動会だと、練習をする時期は夏休み明けの9月からなので厳しい残暑の中での練習による熱中症を防ぐために春に、というところが多いようです。
確かに9月の後半や10月に運動会を行うとすれば、運動会の練習をする子供達は夏休み明けのまだ暑い時期になります。子供達が暑い中練習して倒れたらたいへんです。
デメリット
春に運動会をするデメリットももちろんあります。梅雨の走りで意外と雨が多い。5月は紫外線が最も多い時期。
・・・などです。
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秋に運動会がある場合
メリット
秋の運動会の場合は夏休み期間中にじっくりと準備が出来るのですが、クラス編成などで忙しい春はそうもいかないそうですよ。よく指摘されているのは、春はクラス替えをして間もないため、クラスが一致団結するのがなかなか難しいということですね。
また、教員も生徒の個々の特性などをまだ把握しきれていないので、手探りの状況なののは確かです。
はじめてのメンバーといきなり打ち解けるというのは、大人でもかなりむつかしいですよね。
まとめ
運動会を春に行う理由は秋の学校行事を分散化したり、子供たちの熱中症を防ぐというメリットもありますが、クラスのまとまりができてないままで、運営が難しいとか梅雨で日程変更が心配されるなど、デメリットも考えられます。
そのために”運動会”という行事そのものが、軽視されているという現状もあるようです。せっかくの親子そろっての楽しみの学校行事のひとつです。
親御さんが参加できる種目もありますが、くれぐれも怪我のないようにしてくださいね。