普段、何気なく耳の中が気になったり、かゆくなったりすることってありますか?
そんな時、ついつい耳かきで耳の穴を掻いたりしがちですが、
そもそも、耳掃除って必要なんでしょうか?
そこで今回は、耳掃除について、特に赤ちゃんの耳掃除に関してどう対応すればいいのか?
ご紹介していきたいと思います。
赤ちゃんの耳掃除ってどれくらい頻度でやればいいの!?最適頻度とは!?
「耳鼻科で耳垢を取る!」と言うと、
「それだけのために行くのってどうなの?」と、気にするママさんは多いようです。
しかし、乳幼児の場合、鼓膜が耳の穴に近いため家庭で耳垢を取ることは危険ですので、
耳鼻科に行って処置してもらうことは全然問題ありませんし、むしろ安全です。
どれくらいの頻度で通院すべきか?
耳垢は、お子さんの体質によって行く頻度は変わってきます。
早くて2ヶ月かからないで溜まってしまうお子さんもいますし、
子供によっては半年ほどかかるお子さんもいます。
たまにライトなどを使って照らして耳の中を観察し、
耳垢が溜まっていたら耳鼻科に連れて行きましょう。
ずっと耳垢を取らないとどうなる?やり過ぎは禁物!正しい耳掃除の方法!
◆耳掃除は必要なのか?
‐必要な場合について
耳かきをしないままにしていると、耳垢がウェットタイプの人や、
体質によっては耳の穴が塞がってしまう場合があります。(耳垢栓塞と言います)
新陳代謝の激しい赤ちゃんは、より一層そのような傾向を伴います。
このような時に「耳の聞こえが悪くなる」「耳鳴りがする」ということもありうるので。
その場合、耳掃除は必要になります。
‐不要な場合
耳には自浄作用があり、食事や会話などによって顎を動かした時に自然に耳垢が出て行きます。
そして、外耳の毛は外側に向かって生えているために耳垢が外に出やすい性質があります。
また、耳垢にも役目があり、そのため無理やり耳垢を取る必要はありません。
今まで私の娘がかかってきた耳鼻科や助産師さんは全て耳掃除必要派でしたが、
お医者さんによって意見が分かれる点であるようです。
耳掃除の方法について
・耳鼻科を受診時は?
・診察台の上に子供を抱きかかえて一緒に座ります。
・介助者が後方から抱きかかえるように腕と足を、そして頭部を固定して、
先生が耳鏡で観察しながらピンセットで取ります。
病院側も小さな子の扱いには慣れているでしょうから、
とても素早く適切に処置してくれるはずです。
お子さんは怖くて泣いてしまうでしょうが、
少しでもお子さんの気持ちを落ち着かせるように声をかけてあげてください。
・家庭で耳掃除するには?
耳掃除といってもそんなに難しくなく、家庭ですることは拭くだけです。
お風呂上がり時にガーゼや綿棒などで耳穴の周りを軽く拭き上げるだけで十分だそうです。
この時、もしも耳を傷つけてしまうと外耳炎になる恐れもあるので優しくしてあげましょう。
・ピンセットは使うべきか?
ピンセットは基本として使用しないでください。使用中にお子さんが動くと危ないからです。
ですが、耳の穴からほとんど出かかっているくらいはみ出している耳垢は寝ている間に
さっと取り去ってしまってもいいそうです。
しかし、耳の外にそれだけ出てきているということは、その奥にも耳垢がある可能性が高いので耳鼻科で一緒に処置してもらった方がいいかもしれません。
・耳が塞がってしまっている時の処置は?
処置の方法は主に2つあります。
①その場で少し無理にでも取ってしまう方法
②数日かけて耳垢をふやかして柔らかくしてから取る方法
耳垢水という少し粘り気のある薬を耳に入れて、
しばしそのまま薬が中まで染み込むまで待ってください。
子供は嫌がるので寝ている時に入れるのが良いでしょう。
ふやけて柔らかくなったらその状態で耳鼻科に行き、
吸引機もしくはピンセットで取り去ってもらいます。
小さなお子さんは外耳の皮膚が弱いのでふやかして取る方法がもちろん負担はないと言えます。
赤ちゃんの耳垢の異常
赤ちゃんは、その小さな耳に、とても大きな耳垢をため込んでいることがあります。
その耳垢がポロっと取れて落ちてきたときに、その色が真っ黒で、
ニオイも臭かったりすることがあります。
・そもそもなんで耳垢って溜まるのでしょうか?
耳垢は耳の中で剥がれた皮膚がフケのようになって落ちたもので、
古くなった皮脂や耳の外から入ったほこりなどが耳の中で溜まって混ざり合う事で
耳垢になります。
したがって、代謝が盛んな人や、ほこりの多いところにいる人は耳垢が溜まりやすくなります。
赤ちゃんは体温が高く、ゆえに新陳代謝も活発なので大人以上に耳垢が溜まりやすいのです。
・耳垢の役目
耳垢は、汚くて、こまめに掃除しなければいけないものと思いがちですが、
実はとても重要な役割を果たしているのです。
・外耳道や鼓膜を外の異物や埃、汚れなどから守る
耳の穴から鼓膜までを外耳道と言います。
また、そこは外気に触れているので砂埃などにさらされます。
それを耳垢線(じこうせん)という汗腺の一種から染み出る粘り気のある分泌物で捕捉して
鼓膜の方まで埃がとどかないように守っているのです。
・抗菌性
耳垢は弱酸性であるため、細菌の発生を抑制します。
耳垢は大きくドライタイプとウェットタイプに分かれますが、ドライタイプの方が
より抗菌の成分が多いため、ウェットタイプよりも外耳炎になりにくいとされています。
・虫を防ぐ
耳垢には虫が嫌う臭いと、苦味のある成分が含まれています。
その上物理的にも虫が耳の中に入らないようになっています。
赤ちゃんの耳垢の色について
・黒の耳垢
ある日突然赤ちゃんの耳から黒い耳垢が出てくる時、
血の塊かしらとびっくりするお母さんも多くいる事でしょう。
しかし、もしその耳垢が生まれて初めてのものであれば心配は不必要です。
最初の赤ちゃんの耳垢は黒いものが出てくる事があるからです。
お腹の中にいた時の羊水には赤ちゃん自身の排泄物やゴミが混ざっています。
それが耳の中に残ったまま誕生し、乾くと黒い耳垢となって出てくるのです。
最初に限った現象なので心配いりません。
・黄色、茶色の耳垢
黄色と茶色の耳垢は正常な色の耳垢です。
しかし、あまりにも鮮やかに黄色くグジュグジュしていたり、
水が出ていたりすると耳垂れの疑いの可能性もあります。
また、汗かきだったり、皮脂が多いと茶色の耳垢になりやすいようです。
・耳垂れについて
耳垢が黄色いのは正常としましたが、もしも黄色く臭いの強い液体(耳だれ)が垂れてしまったら外耳炎、中耳炎になってしまっている疑いがあります。
鼻水が出ていた後に耳だれが出てしまっている時は、特に注意が必要です。
ほんのわずかの鼻水でも赤ちゃんの鼻と耳は繋がっているため、
内耳の方に流れ込んで中耳炎になってしまっている恐れがあります。
中耳炎はクセになりがちなので、不安になるようであれば耳鼻科を受診して下さい。
まとめ
いかがだったでしょうか?
耳垢は赤ちゃんに限らず、大人でも気になるものですね。
もし、耳垢の問題で気になることがあるのならば、
躊躇せず、お近くの耳鼻科に一度見てもらいましょう。