今回のテーマ、難しそうですね~。
除夜の鐘って、お寺で突くものじゃないんですかね?
「除夜の鐘…神社」ってどういう事なんでしょうか。
皆さんは神社に鐘があると思いますか?
今回はこの難解なテーマについて「除夜の鐘の由来」から、「神社とお寺どっちで突くの」までを紹介しながら神社で鐘について説明できたらと思います。
除夜の鐘の由来
除夜の鐘は、大晦日から元旦の夜にかけて突かれるお寺の鐘のことで、お寺の鐘は梵鐘と呼び、除夜以外にも、朝や夕方の時報や法要を知らせる時にも突かれます。
除夜 (大晦日の夜) の夜半に突かれる鐘には、人が持つ、百八煩悩を救うのに 108点の鐘を突き鳴らします。この風習は日本だけのものです。
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除夜の鐘の「除夜」には、「除日の夜」という意味があります。
「除」という言葉は、古いものを捨て、新しいものを迎える意味があります。
一年の最後に新年を迎える日になる大晦日は「除」の日、すなわち「除日」となります。
このことから、「除夜」は大晦日の夜を言います。
つまり除夜の鐘は、大晦日の夜に突かれる鐘のことになるのです。
神社とお寺どっちで突くのがいいの?
除夜の鐘ってそもそもどこにある?
年越しで欠かせないのが除夜の鐘ですよね。
大晦日に除夜の鐘を突くのは皆さん知っていると思います。
しかし、お寺か神社どちらに除夜の鐘はあるんでしょうか、良く分かりませんよね。
そこで、覚えて欲しいのが「除夜の鐘の発祥」と「鐘がどういうものなのか」を考えることです。
中国の宋(960~1279年)の時代に日本に仏教が入ってきました。
しかし、このころは除夜の鐘という風習はありませんでした。
除夜の鐘の風習が始まったのは鎌倉時代でした。
このころには、仏教で新しい宗派が生まれ始めるのですが。
新しく生まれた宗派はできたばかりなので、自分たちの新宗派を広めるための布教活動をする必要がありました。
そして、そこから人々の関心を集めるために大晦日に除夜の鐘を突いたのだそうです。
また、このお寺の鐘は仏教の儀式で使う重要な仏具の一つであり、梵鐘と呼ばれます。
お寺の梵鐘は通常は朝と夕方の時報として用いられ、法要の開始を知らせる時にも用います。
この鐘の音には、悩みや苦しみを断ち切ってくれる力があると考えられているそうです。
鐘には、銘の部分に梵鐘の力(功徳)が記載してあり、鐘の回りには突起があります。
これは「乳(ち)」と言われ、ほとんどの鐘についているものです。
この乳は108つあります。
このように鐘自体にも仏教的な意味が込められています。
このようなことから、
除夜の鐘は、元々は仏教の風習から古く伝わってきました。
神社は新道ですので、お寺と神社は似ているようで非なるものになってしまうのです。
やはり除夜の鐘はお寺で突くものになるんでしょうね。
神社に行ったとしても、鐘がない場合もあるので、ご注意を!!
神社に鐘があるのは何故?
神社の鐘についてです。
大きな鐘でボーンと鳴る鰐口(わにぐち)ですが、一般的に鐘突き用の御堂としてお寺に祀るはずなんですが、時々神社にも祀られることがあるんです。
これには深い意味があります。
日本の歴史を遡ってみましょう。
神仏分離活動による影響しています。
それは、江戸時代から維新をかけた明治時代となった日本に、当時、明治政府が出したのが「天皇の宗教は神を祀ることことにあるため、新道を国教にしよう」となりました。
天皇を神と崇め、神様が祀られる神社だけが崇拝される神仏分離活動が起こり、元々のお寺で仏教を行っていたお坊さんが、外観を神社風にして危機を免れたそうで、神社に大きな鰐口があるのは、こんな歴史的な理由があるんですね。
最後に
いかがでしたか?
色々、歴史的背景も絡めてみましたが
皆さんは、鐘を突くならお寺ですか?神社ですか?
歴史的背景を踏まえて除夜の鐘を、どちらで突くのか考えながら新しい年を迎えるのも楽しみの一つではないでしょうか。