1999年に始まり、30年も続いたセンター試験ですが、
2020年1月に終わりをつげるようです。
賛否両論もある新しい試験制度ですが、
高校1年生のみなさんは
今から少しでも試験について知っておきましょう!
大学入試センター試験の廃止が決まった!
廃止後の制度はどうなるの?
30年も続いたセンター試験ですが、
2020年1月を最後に「大学入学共通テスト」という試験が
新たに導入されます。
この試験のねらいは
「先行きが不透明な世の中で、自分で問題を解決したり、
新しい価値観を生み出す力」を測ったり、
「グローバル化に適した人材を育てる」ためだそうです。
今までのセンター試験では、
主に「知識」を問う問題が多かったのですが、
「大学入学共通テスト」では、
「思考力」「判断力」「表現力」を問う出題
(自分が身につけた知識をもとに、
いかに問題を解決していくかを問う)が
多くなるといわれています。
外国語の試験では、今までの「読む」「聞く」に加えて
「話す」「書く」という点も重視されるようです。
それでは今までと何が変わるのかを具体的にみていきましょう。
・問題形式
センター試験はマークシートのみでしたが、
「大学入学共通テスト」では
マークシートに加え、記述式の問題もあります。
・内容
国語
文章や図をもとに考えをまとめたり、
相手が理解できるように筋道を立てて論述する問題がある。
字数は80~120文字。
数学
図やグラフ、文章を使って考えたことを数式に表す問題がある。
今までは答えがあっていればよかったのですが、
これからは「プロセス」や「どうやって問題を解決するか」が
大事になるのですね!
2024年からは、地理歴史・公民・理科にも
記述式問題が課せられる予定です。
英語は、4技能(読む・聞く・話す・書く)が重要視されます。
そのため文科省は、民間試験の試験結果
(「実用技能英語検定」「ケンブリッジ英語検定」
「TOEFL iBT」「TOEIC L&R/S&W」「TEAP」など)を
入試センターに提出する方法を検討しています。
ただし、民間試験の受験料や予備校代を考慮すると、
予備校に通えない家や、地方に住んでいる受験生にとって
不利になるのでは、という意見もあるようです。
・採点方法
マークシートは大学入試センター、
記述問題は民間企業が採点します。
社会人や浪人生への影響は?
廃止後に考えられる再受験との違い!
2019年度に浪人してしまった場合、どうなるのでしょうか?
その場合、浪人生も2021年1月に開始される
「大学入学共通テスト」を受けなくてはいけません。
大学入試センターによると、
浪人生のために別の問題を用意するということはないそうなので、
浪人生にとっては負担になるかもしれません。
2020年度から新しくなる大学入試制度。
記述式を採用することで、
「知識量」以外の能力を測ることというメリットがある反面、
採点方法、浪人生の負担など、多くの課題が出てくるでしょう。