「〇〇ちゃん、今日外食しようか?」
数年前なら「行く行く!」と、嬉しそうに言っていた子供さん。
ところが、ある日を境に
「いいわ・・・。」「やめとく」と言われてしまい、
ショックを受けられた親御さんも多いのではないでしょうか?
一体なぜ、子供さんは親と外食するのを
恥ずかしいと思うようになるのでしょうか?
そこで今回は、
「親と外食に行くのが恥ずかしい!」という
お子さんの心理を調べてみました。
要因は思春期?それとも親子関係?
高校生ともなれば、友達と出かけるのが当然で、
「親子や家族で出かけるのは
恥ずかしいことなのではないかしら?」
そんな不安を持つ高校生も少なくないようです。
結論から言えば、全く心配ありません。
むしろ、時間をとって
ご両親と外食や買い物を楽しんでほしいと思います。
そのような時間に得られるものは多いです。
●思春期のもつ子供の気恥ずかしさは他人には分からない!
人は誰しも家の中と外では異なる顔を持っています。
家族に見せる顔はリラックスしており、
外での顔や態度とは違うはずです。
これを他人に見られると「気恥ずかしい」というのは当然です。
ですが、その恥ずかしさは思春期特有の
自身にしか分からない感情だと言えます。
もう少し上の年齢の人々からすれば
「ほほえましい情景」でしかありません。
実際、経済的に依存している高校生が
家族にお金を出してもらって食事をしたり
服を買ったりするのも、何もおかしなことはありません。
●「親と行動するのがかっこ悪い」という友達もいるかもしれない
中には、親と行動するのを「かっこ悪い」という友達も
いるかもしれません。
ですが、実際のところ、
それに対する正当な理由は何もありません。
普段から親にべったりで親がいなければ何もできない。
すべての判断を親に任せてしまっているとしたら、
それは「かっこ悪い」こと。
子供が自身の意思で親と一緒にいて行動することは、
とても格好のよいことです。
親子で外食や買い物をしながら、
普段ゆっくり話すことのできない
将来の夢や進路について話したりすることは、
親子関係をもっと良いものにしてくれるでしょう。
もちろん、親子関係についての捉え方は様々ですので、
意見の異なる友達については「考え方が違う」と受け止めれば
それで充分ですし、同調するのも自由です。
常識の範囲なら、子供の意思に任せましょう。
●今だからこその親子の時間を大切に
一生を通じて考えた時、
親子で外出できる機会を持てるのは非常に限られた短い期間です。
一緒に暮らし自由な時間が多い今だからこそ、
親子の小さな思い出をたくさん作っておくことはいいことです。
また、親子関係を見直す機会としても、
ぜひ親子での外食やショッピングを積極的にしてみてください。
しかし、「親と一緒に食事に行きたくない」「恥ずかしい」という
子供の気持ちも理解できます。
思春期だからというのもあるでしょうが、
それでもやはり親子関係が良好であれば、
たまには出かけることをOKするのが大半ではないでしょうか?
照れと拒絶の見分け方
私自身の経験ですが、
スキンシップを嫌がるか嫌がらないかということが、
見分けるポイントになるのではないでしょうか。
スキンシップを本気で嫌がらないなら、
反抗期に入っていたとしてもそれほど重くはないでしょうし、
親と外出するのが恥ずかしく照れるから行かないと理解して
いいと思います。
しかし、スキンシップを本気で嫌がっているなら、
外出に誘っても拒絶される可能性が高いでしょう。
親子のそれまでの信頼関係の蓄積が、
子供の思春期に試されるのではないでしょうか。
ある人が、30年余り前にカナダに留学した時、
あるグループホームを訪ねたそうです。
グループペアレンツがいて、
数人の子供を絶えず自分の家に住まわせて、ケアしているのです。
事情があり親がいない子、非行少年、拒食症の少女など、
色々な子供たちをケアしているのですが、
そこのグループペアレンツ、
特にお母さんが素晴らしかったそうです。
とにかく、よく子供たちを抱っこしていたそうです。
大きな少年や少女を暇さえあれば抱っこしていました。
グループペアレンツですので、実の親ではないですが、
そうやって代理の親として、荒れている子供たちを
立ち直らせていました。
こうしたことを本当は実のお母さんがしてあげるといいんです。
とのことです。
スキンシップが大人(親)との信頼関係に
大きく関係しているようです。
信頼関係がなければ
「スキンシップを拒否される=食事に誘っても拒否される」
信頼関係があれば
「スキンシップに照れる程度=食事に誘ったら拒否はしない」
という見分け方ができるようです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
思春期になると、親と外出することがうざったかったり、
また友達にからかわれる等の理由で、行かない子も増えてきます。
ただ、それまでの親との信頼関係の有無で、
拒否されるところまでいくか決まってくるのでは
ないでしょうか?
難しい年頃ではあると思いますが、
お子さんとのコミュニケーションをよくとり、
難しい思春期をうまく乗り切ってくださいね。