新しい年を迎えるにあたって年末は何かと忙しくなりますね。
大掃除が終わったら、今度は家をお供え物で飾るのが、新年を迎えるにあたってどこのご家庭でも行う恒例行事です。
綺麗になったお部屋に、これから訪れるあたらしい年を迎えることができる感謝と願いを込めて飾るものと言ったら、鏡餅、そしてしめ縄でしょう。
ほとんどのご家庭では、スーパーなどで買ってくることが多いと思います。
でも、売っているものをなんとなく買ってきて飾ってはいるけれど、これってどんな意味があるの?と疑問に思うこともありますよね。
例えば鏡餅にのせる、そしてしめ縄についている「橙」や「みかん」。どうして違うのだろうとか、同じでないといけないの?などと思ったことはありませんか?
今回は、この橙とみかんの違いについてお話ししたいと思います。
橙とみかんの違い
では、まず橙とは何かというところからご説明しましょう。
「橙」とは
「橙」とは見かけはみかんににていますが、ちょっと大きめの柑橘系の果物。
10月から12月にかけて色づき、しめ縄でよく見かける色合いになります。日本では主に、和歌山、静岡などで生産されているもの。酸味が非常に強いので、そのまま食べるよりは絞ってジュースにしたり、料理に使ってたりします。ゆずのような役割ですね。
この「橙」は、収穫しないでおいても、その実が落ちることなく2、3年はそのままの状態でいる果実。
そのことから一つの木から一代、二代と「代々」実がなり続けることで「代々(だいだい)」と呼ばれるようになりました。代々子孫が続く、「子孫繁栄」という縁起のいいもの、というわけです。
「みかん」とは
みかんは皆さんご存知の、冬に誰もが食べると言っても過言ではない果物。
こたつに入って一家団欒しながらみかんを食べる、なんて光景はおなじみですね。みかんが苦手、という人はあまり聞いたことがないかも、というくらい日本人にとってとても身近な果物ではないでしょうか。
鏡餅やしめ縄にはどっちが正しいの?
では「橙」と「みかん」、どちらが鏡餅としめ縄に飾るのに正しいのか?ということについてです。
しめ縄には「橙」がもともとついていますが、では鏡餅はどうでしょうか?
皆さんのおうちでは「橙」と「みかん」どちらをのせていますか?
結果を最初にいうと「橙」が正しいということになるようです。先ほども触れたとおり、「代々」、縁起担ぎという意味合いからです。
しかし最近では、「橙」よりも「みかん」を飾る家庭が多いようですね。
これは橙よりもみかんの方が手に入りやすく、値段もお手ごろということから次第にみかんへと変わって行ったということのようです。
また小さめのみかんの方が、鏡餅には飾りやすいということもありますね。
ちなみに私の家では昔から、庶民的に「みかん」を飾っています。
今度のお正月には「橙」と「みかん」どちらにしますか?
いかがでしたか?
「橙」と「みかん」についてまたひとつお正月の知識が増えましたね。
個人的には馴染み深い「みかん」でもいいのかなという感じはしますが、何か特別なことを成し遂げたい、縁起担ぎをしたいという特別な思いのある方は、次回の鏡餅には「橙」を飾ってみるのもいいかもしれませんね。
いつもみかんを飾っているご家庭でも、今回はちょっと変えてみるのも雰囲気があっていいかも。
こんな意味があるのよ、なんてお子さんやご家族に話すこともできますし。
これでますますお正月が楽しみになってきましたね。